S A R V E Y
インテリア デザインを、一歩引いて(俯瞰して)眺めると、そこには、その時代の象徴のような形が発現していることに気が付きます。
それは意匠だったり、素材や色だったり、空気感だったり質感だったりと多岐にわたって現れてきます。それらの共通項を分析し、さらにエッセンスを加えて取り入れることで時代性のあるインテリアは生まれます。
様々調べてゆくうちに僕の中に見えてくる、その時代の世界の共通性のようなものを含んだ世界の施工例をSARVEYとしてここに紹介させて頂き、世界中で起こっている、ある一定方向へ向かう現象を含んだ進路の指針と言いますか、水先案内ができれば嬉しいと思っています。日本は良くも悪くも独自の道をいく風土が昔からあります。独特さは時に特異性を発揮して良い方向に働く場合もあれば、悪しき例としては、ガラパゴス的に進化する可能性も大いに含んでいます。
情報はグローバルに流れていても、それをキャッチアップできなければ、ただ目の前を通り過ぎてゆくだけだと思いますし、日本の国内だけをSARVEYして、そこでウケている現象を捕えてみても、取りやすい情報から生まれるものは、あちこちに氾濫することは必須です。上質な情報源としてこのSARVEYがこれからの計画のお役に立てれば幸甚です。
ウォルナットの台頭
2022 - 2023年の傾向
木の素材、色感が2016-2020年頃とは明らかに変わってきました。
ご存知のように、近年圧倒的に人気を誇ったナチュラルな色のホワイトオーク材は少しづつなりを潜め、新たに台頭してきたのはウォルナット材。
ウォルナット色です。
2015年ニューヨークで行われたのIFFC展においてウォルナットの露出は非常に目立ってきましたが、それ以降少しずつウォルナットは支持を受けて拡大を始めました。銅素材や、真鍮素材との相性も良いことから諸所それらの金物もよく使われています。そして緩やかな曲線によって作られる木のテーブルや家具は木の持つ独特な安堵感を持って、様々な空間で新しい流れを作っています。
ディテールは圧倒的にアールデコ。
直線+曲線。
そして大理石(時には人工大理石)らと絡んで素敵な空間は生まれているように思います。
1920-1930年、アールデコが最高潮の時代のデザインをベースに、新たなモダンさを加味したインテリアはモダンさとクラシックな要素が入った今最も世界中のデザインナーが注目する意匠デザインになっていると思います。
HOTEL ROSE BAY
Designed : Richards Stanisich
HOTEL PONSONBY
Designed : CTRL Space designed