New Attitude

 

あたらしいアール・デコ。

 

僕が最近注目しているのは新しいアール・デコ。 パリ万博(1925年)からまもなく100年。アール・デコが栄えたこの1925年を振り返ると

自動車・飛行機、そして各種の工業製品が世界に現れ、近代都市生活といったものが生まれた。進歩した文明の象徴ともいえる科学や建築

装飾を極力排除した、機能的で実用的なフォルムをまとい新時代の美意識として定着し様式化した。翻って現代社会をみると新しいモノとして

appleの製品、そしてテスラに代表される電気自動車、さらにlotやITを駆使した各種の新しい工業製品や家電が現れた。そこは100年前と非常に

似た状態にある。また経済の側面からみると、極端で拙速な円安。物価の急上昇、パンデミックからの回復途上。と言った、負の連鎖によって

生活は日々の急激な変化にさらされていて、安定性に欠けるこんな実験的で不安定な時代には普遍性を纏ったモノに支持が集まる。

 

アール・デコにはOLD WORLD CHARM (古き良き世界の魅力)が備わっている。そして普遍性を帯びた微妙なアールデコの美学とノスタルジック

な雰囲気は北欧デンマークデザインの源流にもなっている。例えばLOUIS POULSEN (ルイス・ポールセン)の照明。そしてBANG & OLFSEN

(バングアンドオルフセン)のオーディオ スピーカーと言ったデンマークのメーカーが作るプロダクトは素材的な流行は取り入れても基本的な

ディテールはアール・デコに忠実であり一見、未来的デザインの中にも古き良き世界観が内包されている。

 

そんな普遍的なアール・デコの世界観。 

 

しかしと言ってそれを昔のまま現代に焼き直しても面白くない。現代にあった仕様やディテール、そして様々な技術と手仕事を絡めて現代風に

再構築する作業が世界で行われている。僕はこの潮流が非常に僕自身の好みであり、かつまたTSUKU-HAE的なので興味を持ってこの現象を追い

かけている。これからも面白い画像を見つける度に、紹介していきたいと考えています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

15.Nov. 2021

 

映画 「 BREAKFAST CLUB 」

 

今更、説明不要な80年代のアメリカ青春映画の金字塔。

この映画の中に出てくる家具が、ずっと気になっていたが、ようやく謎が解けた。

 

このテーブル とスツールはデンマークの家具メーカーマグナス オルセンのものでテーブル はMagnus Olesen 2000シリーズ スクエア ダイニングテーブルと言う事もわかった。天板の素材はリノリウム。スツールの天板にもリノリウム を使っている。 Thygesen & Sorensen がデザインした素敵な家具。

そして映画のセットにこれを採用した方の推眼にも恐れいった。

 


オーストリアにあるMAK(オーストリア応用美術博物館)

 

ここで開催される様々な企画展は大変面白いので、僕はちょくちょくチェックしている。

昨年末に行われたBAKELITE展も非常に興味深い内容だった。

 

館内には、THONETの特別室もあります。ウィーンへ行く機会があれば是非お勧めいたします。

cafe chair no.14

 

デンマーク、コペンハーゲンの中心地にあるデパートillum (イルム)。最上階はfood hall。

そのfood hallの中央にあるパブリックスペースではchair no.14 (cane seat)の黒色がズラリと並んでいる。

 

コペンハーゲンのカフェもウィーン同様、カフェチェアといえばこのベントウッドチェアが今も大人気。