“ C o f f e e   f i r s t .    S c h e m e s   l a t e r . ” 

 

 

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                                                                            ニューヨーク エースホテル1f   Stump town Coffee Roasters     撮影:2015年5月              

 

 

 

C O F F E E

 

僕はコーヒーが好きで1日に最低でも3杯、多い日は5杯は飲む。平日も週末も境なく毎日。 となると 365日 x 3杯  ≒ 1,000杯。

毎年1,000杯 10年で10,000杯。20年で20,000杯。一杯500円だとすると、ここ20年余りの間に10,000,000円(一千万円)はコーヒーに費やしている事になる。

こうなるともうコーヒーは僕の主人で、僕はコーヒーを飲む為にせっせと働いているようなものだ。

これだけ親しい関係になれば、少しはコーヒーについて話しても良いだろう。いや、ひょっとして僕の血肉となったコーヒーが僕にそれを語らせるのか? まあぁ良い。

下りは、それくらいにしてコーヒーについて

 

1990年代初頭、今から27年前。まだポートランドにスタンプタウン コーヒーもサンフランシスコにフォーバレル コーヒーもない時代のアメリカでコーヒーと言えばシアトルだった。僕が訪れたシアトルのパイクプレイスにはスターバックスの一号店がありシアトルズ ベストやタリーズ コーヒーといったコーヒー ショップが軒を連ねていた。シアトルは海辺の街でコーヒーを買って、それを片手に持ってフラつくには格好の街だ。またアウトドア ブランドのREIに行き、コーヒー片手にシュラフを物色すればすぐにでもキャンプに出かけたくなる衝動に駆られる。そんな街シアトルは1990年頃、これから始まる新しいコーヒーカルチャーの胎動を感じる街だった。

 

さて、僕は中学生の頃に初めてコーヒーと出会った。コロラドの叔母が送ってきたパーコレイターによって僕のコーヒーライフは幕を上げ、朝はコーヒーを飲んで学校に出かけるということが当たり前のように習慣化された中で、毎朝飲むパーコレイターで淹れたコーヒーによって僕の舌はできあがった。以来30余年。コーヒーを飲まない日はない。ほどにコーヒーを飲んできた。

面白いものでコーヒーはただの飲み物ではない。と僕は思っている。

それは素敵な時間を作ってくれたり、出会いの場所を作ってくれたり、閃きの元になったり、旅に出る衝動になったりした。

東京においても、旅先においても、海外先であってもスペシャリティ コーヒーを扱うコーヒー屋さんは、僕にとって共通項を有する人が集う、何かほっとする場所となった。

 

今日現在、日本の街には沢山のそして本物の美味しいコーヒーショップが点在する。 僕にとってはまるで天国のような世界が出現した。そして、美味しい豆はどこででも手軽に調達できるようになった。

新しい日本のコーヒーショップはどこも気が利いた内装で、サブカルチャーと淹れたてのコーヒーの香りで満たされている。

東京にあるパドラーズ コーヒー、オニバス コーヒー、フグレン、フレスコ、リトル ナップ、ノージー、オール プレス コーヒーそしてビー ア グッド ネイバー。

京都にあるアラビカ コーヒー。福岡にあるステレオ コーヒー、コーヒー カウンティ。どのお店もコーヒーは美味しく、香り良く、さりげなく良い音楽を流していて、喜びを満たしてくれる。

 

美味しいコーヒー屋。古本屋。そしてレコードショップ。ついでに古着屋。この四つのエレメントが揃う街はとても幸せな街ではないだろうか。

そこには面白いモノが沢山あり、発見があり、出会いがある。そして新しい何かを追い求め、また古くからある”何か大切なモノ”を知る人たちで溢れている。

さぁ、日々のたくらみ事は後にして、まずはコーヒーを。

 

 

 

“ C o f f e e   f i r s t .    S c h e m e s   l a t e r . ” 

 

 

 

 

SLURP

 

https://www.slurp.coffee/jp

 

毎日飲むコーヒー。

以前はお気に入りのコーヒーショップへ行って豆を買って帰る事が多かった。コーヒーショップは様々な豆と共にコーヒーにまつわる情報を教えてくれる。

皆さん、その道の方なので真剣に、そして愉快に様々な話をしてくれる。それはそれで楽しいコミュニケーションの場所なんだけど、やはり僕の最大収関心事は美味しいコーヒーを手に入れる事。だからコーヒーハンターの僕はいつも美味しいコーヒーはどこにあるのだ?。という事を考えながらコーヒー豆を探している。

 

コーヒーショップで豆を買う。それは今でも変わらないけれどもっといいサービスと出会った。それはサブスクのシステムでコーヒーを提供してくれる会社だ。「世界の焙煎家と繋がる。新コーヒー体験」をコピーに使っているSLURPと言う会社。ご存知だろうか?

 

そろそろ、ここで豆を買う様になって2年は経過する。2週間おきに400gの豆を毎月送ってもらう。送られてくるコーヒーは毎回違うもの。

つまりシーズンズベストなコーヒー豆を直送してくれる。 発送元はフィンランドだったり、ドイツだったりが多い。フィンランドのヘルシンキもドイツのベルリンも美味しいコーヒー屋が多い。特にフィンランドはコーヒーの消費量世界一。つまりコーヒーにうるさい国民性があるのでコーヒー屋さんは凌ぎを削って美味しいコーヒーを提供している。先日送ってもらったフィンランドのコーヒー屋さんMAKEA COFFEEから届いたルワンダの豆は、 僕のコーヒー人生で

最高の一杯。と言えるコーヒーだった。 下記にサイトを紹介するので興味があったらアクセスください。

www.kakeacoffee.fi

 

僕は定食屋さんも好きなんだけど、その喜びは「日替わり定食」の中にあったりする。コーヒーもその様に日替わり(週替わり)で世界の楽しい味が楽しめるのは、とても素晴らしいサービスだと思う。 SLURPはサービスも良い。何か問題があれば社長自らが問題を解決してくれる。そんな姿勢も好感が持てる。

信頼できる会社だ。

 

さあ、あなたもSLURPで「コーヒーをめぐる冒険」へ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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C O R D O N N E R I E

 

 

パリ3〜4区 ル・マレ(Le Marais=マレ地区) をぷらっと歩いているとなにやら良さげなタイニー コーヒー ショップが。

中を覗いてみると奥の壁の棚にFUGLEN COFFEE ROASTERの豆を入れた袋がびっちり。コーヒーの豆は全てコロンビア。

これは、と思いアイスコーヒーを一杯。パリに来て最も美味しいコーヒーと出会えました。

 

コーヒーを待っている間、次から次へと小さなお店に来客が。

世界中、どこの街にいても美味しいコーヒー ショップには面白そうな人が集まってくる。

 

 

 

 

 

 

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ACF COFFEE CUPS

 

ACFのコーヒーカップが復活したようだ。ACFはイタリア ミラノにあるセラミックスの会社で、業界標準を50年以上誇ってきた。

その珈琲カップが一時、生産が終わり、市場から新品のACF カップは姿を消した。

ところが最近アメリカ、欧州、イギリス、オーストラリアで再販が始まり、またこのカップが手に入るようになったと聞く。

ACFのカップはBarista's , Best Specialty Cafe's , Roasterie's and Hospitality Enterprisesとして世に知られ、珈琲数寄にとって欠かせないカップとなった。

僕が美味しい珈琲屋を探す指標としていたのは、実はこのACFのカップで珈琲を出すか否か。でもあった。急速に日本で珈琲文化が酣となりそこここに珈琲ショップがあふれたが、その時にはすでにこのACFのカップは生産が中止され入手困難な時を迎えていた。それゆえに普通にACFのカップで珈琲を出す店の味は、飲まずとも美味い。と判断できた。再び日本でも買える日が来るとなるとこれまでの指標は使えなくなる。

 

それでも家用にまたACFカップの新作を購入できると思うと、それはそれだとも思う。

厚みがあるセラミックス素材は口当たりも良く、少量の珈琲を時間をかけて飲むには最適なカップであるが、日常的にがぶ飲みする僕のような輩にはカップよりマグの方があっている。 最高のマグはまだ見当たらないが、今の所、僕の友人がオレゴンのポートランドにあるスタンプタウン珈琲で買ってお土産にくれたマグを越えるものにあったことがない。

 

マグはアメリカ。カップはイタリア。

 

珈琲については、今でもそう思う。

 

 

 

 

 

 

 

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「珈琲が呼ぶ」

 

片岡義男が書く読み物はどれも一定の世界観があって、その世界観が自分の持つ世界観と等しいと感じる時に、その小説そのものが自分の人生と重なり会う錯覚をおこす。片岡義男が好きという人はきっと同様の気持ちを持っていることだろうと思う。珈琲に関するショートエッセイを詰め込んだ本「珈琲が呼ぶ」。タイトルに自分の人生を重ねた結果、この本が家にある。

珈琲をめぐるお話の数々、珈琲はそれだけ多くの物語を作ってくれる。お茶や紅茶、ジュースではこうはいかない。ましてやお酒になれば夜の帳が下りてから、夜が開けるまでの物語しか紡げない。

その点、珈琲は24時間、365日物語を紡ぐ。そんな珈琲とともに読みたい本の一つが片岡義男なのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


『Blue bottle coffee Kyoto (南禅寺)』

 

 

先日、ブルーボトルコーヒーが京都南禅寺のそばに出来たと聞き、出張を兼ねて寄ってみた。

ブルックリンやニューヨークにあるブルーボトルコーヒーには寄ったが、東京清澄白河にあるブルーボトルコーヒーはあまりにも混雑すぎて脚が向かない。

基本的にコーヒーは並んで買うものではない。と僕は常々思っているからだ。

 

ところがここ京都南禅寺そばにあるお店は混雑もなく居心地も良いので京都滞在中に訪問二回。二度ともエチオピアのコールドブリューをいただいた。とはいえお店には台湾、中国、韓国からのインバウンド客がひっきりなしに来店し、僕の席の近くにも台湾から来たカップルが座っていた。彼らはお揃いのニューバランスを履いていて(僕もニューバランスを履いていたので)それを話題に彼らとしばし歓談した。

こんな時、英語は便利なもので国籍や文化が違っても共通の言語で意思の疎通ができる。35度を超える日中の熱を冷ますにはちょうど良いお茶の時間を過ごすことができた。

 

このブルーボトルコーヒー南禅寺のお店は、僕が知るブルーボトルコーヒーの店舗の中で最も洗練されたお店だと思った。やれた和の箱に、トーネットの曲木椅子no.14が置かれ、独自に作ったであろう細い照明が天井に周り、タグチさんが作ったスピーカーなどが配置されてあった。設計はスキーマさんと聞いた。冗談ではなく隙のない、加飾のない、京都にぴったりの内装だった。場所も最高で、ここがもしも僕の住む街に在ったならば、週一は通うであろう落ち着く憩いの場所と言えた。

 

閉店は南禅寺の閉門時間に合わせて夜6:00

ここ南禅寺は哲学の道のターミナルなので、ここへ来て席に着きおもむろにポケットから帯同してきたカントにニーチェ、ソクラテスにプラトンなどを出して読んだならば時間が数百年単位でタイムトリップするだろう。その時の形は長髪に口ひげ、足元もげた履で、いわゆる昔の人が言った蛮カラスタイルならばなおさらな感じがした。

ここのコーヒーは美味しい。そしてそこにある空気には常連の姿が感じられない。この場所は、ただ旅行客や観光客だけが行き交う国際線の空港ターミナルのようで根が生えたようにそこに座っているような人は見当たらない。それゆえに誰にとっても開かれた感じがあって、倶楽部のような方苦しさはない。喫茶店は常連によって成立しすぎると外から来た客にとっては肩身の狭い思いをしがちなのだけど、ここには滞留する淀みが見られない。 そういう意味では「日に新たなり」と言う気分が味わえる。コーヒを飲むことが心身ともにリフレッシュすることであるならばこの場所はそれが叶う場所である。ただ、喫茶店にはいつもの場所にいるいつもの人。というのが僕の理想で、最初はよそ者のような僕が足繁く通うことで、いつもの場所にいるいつもの人になってゆく。この過程があるのが喫茶店へ通う面白さの一つであるとも言える。古い教会に行くといつもの席に座るいつもの人がいる。いつもの人がいつもの席にいない場合、彼はどうしただろうか?と他の人が気遣う。

これは少なからずとも地域のコミュニケーションであって教会はコミュニケーションの場所を提供している。喫茶店においてもその一助をなす。と僕は考えている。

だからいつも行く喫茶店ではなるべく同じ席に座るように心がけている。

コーヒーとはそんなコミュニティーやコミュニケーションを作るモノの一つであり、ただ喉を潤すだけのモノではないところが良いところでもある。

 

 

 

 

 

 

 

 


茶舗 『天井桟敷』

 

大分県由布院、由布岳の麓に佇む「亀の井別荘」。先日、僕はここ亀の井別荘に宿泊した。

今現在の原型を作ったのは中谷 健太郎さん。この亀の井別荘の会長であられる。健太郎さん、今年で84歳。

そして宿泊前のリクエストとして、「亀の井別荘の創業を知ることが出来る書籍や文献があればお部屋で読みたい。」に対して、文献のコピーや書籍類は元より、今の亀の井別荘の原型を作られた会長とお話しする機会まで得る事が出来た。由布院を全国区に響き渡らせた生きる伝説の様な方なので、まさかの機会だ。普段会えるような方ではないので、ちょっとご挨拶のつもりが話も盛り上がり、場所を変えてと言うことになり、離れのご自宅へ案内され、またご自宅のお風呂まで拝見させて頂き、結果、談笑1時間半。創業の苦労話、由布院開発時に最初に置いたベンチマークである海外ドイツやウィーンへご出張のお話、天井桟敷や鍵屋命名の由来にまつわるお話、ご本人の若い頃のお話と多岐にわたって話題もタップリ。ユーモア溢れるユニークな中谷会長のキャラクターに僕は一発でファンになった。

建築や内装、調度品などの創造について、旅館業のコンセプトや肝となる惹句について、そして何よりも「本物か、でなければ似ても似つかぬ物」と言う美学が心に残りました。

一所懸命アラカルトを考え、今で言うpop up shopを早くから企画し、今後は三泊しても飽きないビジネススタイルが数十年後にやって来るだろうからと遠い先を見ていらっしゃいました。
村興し、町興し、そして亀の井別荘成功の裏にあるものは規格外の思想。方やヒッピーやジャズ気狂いや変わり者達が、方や犬養毅の様な政界から財界の方まで兎に角規格外の人々を吸い寄せるその秘密は、「生真面目なだけでは面白い事は何もないよ」と言う中谷さんの大らかで地球的な視野から来ている様に思います。
それにしても書庫には溢れんばかりの本が、それも多種多様で偏りのない書籍が整列し、相当頭が柔らかくなければこれだけ広いジャンルの書物は読めないだろうなと感心するばかりでした。面白かったのは「どうすればビジネスが上手くいくか」などといった野暮なハウツー本はここには一冊も置いてなく、どれも趣味性を伴った造詣のある本であったり、マイナーな英雄達の歴史であったり、ウォーク オン ザ ワイルドサイドを地で行った人達の事を書いた異端児の本であったり、その様な本が多く目に付いた。

 

メジャーに迎合しない、ピリッと文化の味が効いたマイナーを志向する。初期由布院を創業した方々に共通するのはこんな思想です。(それでもメジャーになっちゃうんだから、そこが感心させられるキモでした)

 

健太郎さんと会談の前日、僕はカフェ天井桟敷に寄った。コーヒーもモンユフ(と言う名のスィーツ)も僕にとっては、ここでの定番メニューで、もう30年以上ここではこれで過ごしている。

春は目に青葉、秋は鬼のように赤い赤い紅葉たちが目を楽しませてくれる。僕にグレゴリオ聖歌を教えてくれたのも、ここ天井桟敷だ。

 

 

 

 

 

 

 

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C O F F E E    w i t h   m u s i c    2      2018.1.17.

 

コーヒーとジャズ。

「大人になったらこれだ!」と思ったのは僕が18歳の頃。

 

その当時(1980年代)はレコードレンタルと言う仕組みが世の中に出来上がりつつあり、新譜を買うよりも安く手軽にレコードを聴くことができるようになった時代だった。

そこで18歳の僕は、デュランデュランやカルチャークラブ、そしてザ・スタイル・カウンシルを借り漁り、大瀧詠一、山下達郎、佐野元春を聴き倒して楽しんでいた。

10年前と比べ、世は変わり手軽に音楽ソフトが手に入る時代になった。

当時アルバムジャケットとレコード内容の関係性は、ほぼ等しかったので「ジャケ買い」で外す。ということはなかった。そういう意味では嬉しい時代だった。

一通りコンテンポラリーな物を聞いた後で「次はこれ借りてみよう」と思ったのは過去へ戻る音楽のタイムトラベルだった。まずは一昔前の70年代。

マービン ゲイ、ボブ マーレー、ドアーズ、ビートルズ。それらを聴き倒し、次のステップとして、60ー50年代へ手がかかった頃だった。

50年代の音楽。最初のそれは「ラウンド アバウト ミッドナイト」というタイトルのレコードで、マイルス デイヴィスのアルバムだった。

ジャケットに映るサングラス越しに鬼気迫るその怖い顔は緊迫感あるジャズそのもので、後年僕がサッチモにたどり着くまでは弛緩的なジャズなどこの世にはないものだと思っていた。

 

マイルスを聴き、マル ウォルドロンを聴き、アート ブレイキーを聴き、リー モーガンを聴き、ハンク モーブレーを聴き、ジョン コルトレーンを聴き始めた頃には、ジャズの虜になった。そしてエリック ドルフィーを聴き、チャールズ ミンガスにたどり着き、ホレス パーランを知った。

 

コーヒーを淹れて、聴くジャズは何がオススメですか?と問われれば、これは答えが非常に難しいが、まずはホレス パーランの「US THREE」なんかをおすすめしたい。

疾走する軽快さと歌い上げるような音色。トリオゆえに耳に届く各々の楽器の奏でる絶妙なハーモニー。耳に残るメロディーライン。ブレイクタイムでコーヒー飲み終わった頃には

「よーしやるゾォ」と言う気分になる。「ではマイルスではどうでしょうか?」と言われれば、僕は黙ってウィスキーかウォッカを注ぐ。臓腑を焼くような強い酒でないとマイルスの深刻さにはピタリとこないのである。

 

そう考えると、コーヒーは楽しい気分の時に飲むものであって、決して深刻な時に飲む飲み物ではないように思う。

 

Enjoy Coffee !!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

C O F F E E    w i t h   m u s i c          2018.1.17.

 

忙しい朝、手間暇かけずにコーヒーの準備をして適当にtunein radioのアプリから音楽を選曲してバタバタとコーヒーを飲みながら支度する。

このルーティンとなった行為の中で、頭は無意識に働くので思考回路は停止。コーヒーの味や音楽に対して意識は立ち止まることなく、無為にやり過ごしてしまう。

時折馴染みの曲がかかれば、ふと意識は音楽に戻り心地よい世界にほんの少しだけ入ることができる。しかしそれも束の間である。これが普通の朝。一年365日。毎朝の1時間の出来事である。

 

でも僕は朝、コーヒーを必ずミルで挽いて淹れる。

労力をかけて挽いた豆に沸かしたお湯をドリップする。 電動のミルを買うことは容易いけど、そこを省略するとコーヒーへの意識が薄くなる。

ミルでコーヒー豆を挽くと言う、この苦労を伴う行為を無駄にしないためにも、出来上がったコーヒーを味わいながら飲む。それでも朝は忙しい、だから半分飲み終わる頃にはもう「今淹れたての美味しいコーヒーを飲んでいる」という意識は薄れ、無意識のうちにコーヒーを口に流し込んでしまう。

音楽も同様で時折レコードをかけて支度をする。レコードを回すのはアップルでチャチャっと音楽アプリから音楽を流すことを思えば手間暇かかる。

それでもレコードが回り始め、スピーカーから音が流れると音楽が意識を引き寄せる。

さて、一年は365日。365日 に朝の1時間を掛けると365時間となり、10年過ごせば3650時間となる。これを日数に戻せば60日。概ね2ヶ月である。

50年過ごせば、それは5倍となり10ヶ月と言うことになる。

 

朝の一時間が50年経ると10ヶ月の月日に匹敵する。と考えると空恐ろしい話である。

目覚めてからの一時間を美味しいコーヒーをきちんと淹れ、ちゃんと味わい、良い音楽を丁寧に鳴らして過ごせば、この10ヶ月と言う時間は慌ただしいだけのものではなく、生きててよかった。と思える時間に変わる。そう思えば、朝、一時間だけ早起きすることは10ヶ月も長生きすることにもなる。

これは考えものである。

 

明日からは早起きをして、少し長生きをすることにしよう!。

 

Enjoy Coffee !!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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T H E   C O F F E E    C O L L E C T I V E          2017.10.25.

 

コペンハーゲン屈指のコーヒー ロースター ザ・コーヒー・コレクティブ。滞在中は毎日立ち寄った。

ハンドドリップで淹れるエチオピアはいつもの味。毎日、とても美味しいコーヒーを飲むことができた。

 

 

 

 

 

 

 


 

ストックホルム私立図書館         2017.10.22.

 

図書館の中にあるコーヒーショップ。ベークライト素材やメラミン素材を使用した天板が並ぶ図書館。モダン建築の巨匠 エリック・グンナール・アスプルンドの作品

 

 

 

 

 

 

 

 


 

D E N M A R K     D E S I G N     M U S E U M    C O F F E E   S H O P          (コペンハーゲン・デンマーク)2017.10.24.

 

デザインミュージアムの中にあるコーヒーショップ。その内装。やはりミュージアムショップの中にあるコーヒーショップは、ショップ自体がアートだ。

天板にはリノリウムの生地が貼られ、アルネ・ヤコブセンのグランプリチェアがずらり。

 

 

 

 

 


D R O P   C O F F E E          (ストックホルム・スウェーデン)2017.10.22.

 

どこか懐かしい路地裏にあるドロップ コーヒー

 

 

 

 

 


G O O D   L I F E   C O F F E E          (ヘルシンキ・フィンランド)2017.10.19.

 

どこか懐かしい路地裏にあるグッド ライフ コーヒー

 

 

 

 

 

 

F U G L E N    T O K Y O        2017.05.24.

 

ノルウェー オスロからT O K Y Oに来たのが2012年。フグレンコーヒーはオープンから早五年を迎えましたが、その賑わいは益々盛んで変わらぬ佇まいもコーヒーの味も合わせて、安心できる場所です。5TH アニバーサリーで作られた555枚限定のこの手拭い。色・柄ともにどこかノルディック、どこか和の風合いが感じられます。

フグレン コーヒーもどこか懐かしい路地裏にある昭和の景色。五感が喜ぶ至福の場所。

 

 

 

 

 


 

O N I B U S    C O F F E E    2017.04.28.

 

桜の季節、見物客でひときわ賑わう目黒川の人気を避け、オニバス コーヒーの2Fへ。

ここは、この時期喧騒の中目黒にあって、もっとも静寂を感じながらコーヒーを味わえる場所。

どこか懐かしい路地裏にある昭和の景色を、エチオピア ナチュラルを飲みながら味わう至福の場所。

 

 

 

 

 

 

STAMPTOWN  と ON HER LAND       2017.03.19.

 

「デニスの庭」というタイトルの写真展がパドラーズコーヒーであった。写真は動かないけど、ここに音楽が絡むことで臨場感があふれる。

音楽はトリオで編成されたBYT。僕は写真も気に入ったけど、彼らの音楽が気に入ってCDを買わせてもらった。常設ではない期間限定のPOP UPなのでいつでも手に入るものではない。

ロスとラスヴェガスを結ぶ乾いた土地を抜けるハイウェイをイメージできるこの音楽は、まさにこの写真展にぴったりの曲達だった。

日本のラジオで、彼らの音楽が日常的に流れるようになると耳の肥えたリスナーは育ち、普段のラジオ番組はもっと精彩なものになるに違いない。鼻腔をくすぐる旨い香りのするコーヒーと耳を喜ばす音楽。

静かに流れる豊かな時間。

 

 

 

 

 

 

STANDART    2017.03.19.

 

日本語 創刊号が発売(フライヤー版)

 

VOILA inoue coffee company 

 

九州 鹿児島にある イノウエ コーヒー カンパニー。

エチオピア (ナチュラル)、ケニヤ (スペシャル エディッション)は東京のBe a good neighborさんでも使われている美味しいコーヒー豆です。

「コーヒー豆は味と香りが詰まったカプセル。」とイノウエ コーヒーの井上さんはおっしゃいます。良いですね、まさにその通りだと思います。 

飲む直前にミルを使ってカプセル(殻)を粉砕すると、解き放たれた香りが、辺り一面に立ちこめます。挽きたての香りの後は、ゆっくりとドリップして、淹れたての香りをまた楽しめます。

旨いコーヒーから始まる朝。E n j o y   C o f f e e   ! ! ! 

 

 

table:Der Baekeland (enboss surface)

テーブル:ザ・ベークランド (エンボス サーフェイス)

 

tsuku - hae

 



 

FIVE ELEPHANT COFFEE BERLIN  2016.12.09.

 

とぼとぼと川沿いを歩くと見えてくるのがFIVE ELEPHANT 。黒くて大きな犬が(あれはなんていう種類の犬なんでしょう)出たり入ったりして、ベルリンならではのゆるい空気が流れているお店。TODAY'S SPECIALとバナナケーキを店内でいただきました。 ここもコーヒーは抜群。 お店の女の子たちは髪型、ファッション、メイク。どれを取っても眼が留まるおしゃれさんばかりです。お店の奥ではロースターの機械でローストやっていたり、サンドイッチを作ったり、ケーキを焼いたり。ハンドメイド感あふれるお店です。だからか街中にもファイブ エレファント コーヒーの豆を扱うコーヒーショップは多く、よく目に付きます。いただいたバナナケーキは僕が今まで食べたバナナケーキの中で、最も美味しい味でした。

 

 

 

 

 


 

FILTER KAFFEE BERLIN 2016.12.10

 

ベルリンのミッテ地区、ROSENTHALER STR.51にある「フィルター コーヒー」。

店に入ると、スタッフもお客も「よく来たね。いらっしゃい。」というフレンドリーな空気が濃厚に漂うコーヒーショップ。隣に座ったマドリッドから来ている陽気な女の子が日本の事が大好きでいろいろ質問してくる。

「日本に来るなら京都だね」と言うと早速彼女はバッグからI PHONEを取り出しメモ。僕の発音が悪いせいか彼女のタイプした文字は「QUIOTO」。これじゃあ検索にも引っかからないと思い、彼女のI PHONEを取り上げてKYOTO,TOKYO,OKINAWAとワードを入力。少し日本の観光大使なりえたかな?と思いながらカンバセーションも終わる頃にドリップ コーヒーができてきた。ここではエチオピアをいただいた。

狭い店内なので紙コップに淹れて貰い、TO GO。ミッテのセレクトショップをコーヒー片手に見て回った。

 

 

 

 


 

VOO STORE   - COMPANION COFFEE - 2016.12.09

 

ベルリンの東側。 U Bahn に乗ってU Kottbusser Torで下車。徒歩10分ほどでカンパニオン コーヒーに到着。ここはセレクトショップ VOO STOREの中にあるコーヒー ショップ。

今朝はケニアのドリップ コーヒーとチョコレート ブラウニーを注文し、待つこと5分。美味しいドリップが出てきました。コンクリート素材でできた天板。オークの古材でできたフローリング。

静かな店内に客もまばら、たくさんの書籍が置かれゆったりした時間が楽しめます。

 

 

 

 


 

The Barn Coffee Roasters 2016.12.08.

 

ベルリン市内を走る地下鉄 U bahnに乗って、ローザ・ルクセンブルクプラッツ駅を降り、徒歩5分ほどでザ・バーンに到着。僕はこの日エルサルバドルを注文。

すると彼女は「4〜5分待ってね」と返答する。落とす(dripする)ことが当たり前のこの対応に快く頷いて、椅子に座り名前が呼ばれるのを待つ。

ザ・バーンでは会計が終わると「お名前は?」と聞かれる。コーヒーを淹れ終わると必ずその人の名前を告げるからだ。

ここでドイツ人にとって難しい日本の名前を言うよりも男だったら「メンデルスゾーン」とか「ワーグナー」、「バッハ」に「ゲーテ」と名乗っても面白い。女性ならばやはり「アンネか?」。

冗談にもほどがあるので「ハインリッヒ」や「ルートヴィヒ」「アドルフ」などは控えた方が良い

待つこと7分。至福のドリップ コーヒーが出来上がる。

 

スプルースの古材の天板でできた店内でゆっくりとコーヒーとクロワッサン、そしてエッグタルトをいただく。ベルリンの朝の始まりである。

 

 

 

 


 

JOHAN & NYSTROM COFFEE

 

フィンランドのヘルシンキにあるヴァンター国際空港。ここはアジア、中東方面からヨーロッパ各都市へのハブ空港として、各国の乗り入れ便の窓口になっていている国際空港です。

カフェ、レストランお土産品売り場、なんでも揃っています。そこにある JOHAN & NYSTROM COFFEEではハンドドリップの美味しいコーヒーが楽しめます。TODAY'S SPECIALはニカラグア。美味しいコーヒーでした。

サイドディッシュも充実しているので、乗り換え利用の際はオススメのコーヒーショップです。

 

「おっ、ハリオだ。僕もいつも使ってるんだよ」と言うと、彼女もニッコリ。  気持ちの良いスマイルは、どこの国に行っても最高のボディ ランゲージ。

 

 

 

 

 

GOOD NEIGHBOR

 

もう長い間お世話になっています。

僕にエチオピア (ナチュラル)の美味しさを教えてくれたコーヒーキオスク

 

 

 

INTELLIGENTSIA COFFEE 2016.11.26.

 

Abott Kinney Blvd. Venice CA 

インテリジェンシアの美味しいコーヒー ビーンズは残念ながらまだ日本にはない。

サンタモニカにほど近いアボット キニー通りにある路面店で賞味できます。内装も非常に良いですね。

近くにはデウスやイソップも。

 

 


 

STUMP TOWN COFFEE   2016.11.26

 

LEFT: ACE HOTEL NY.

RIGHT : ACE HOTEL LA DOWN TOWN 

 

 

 

HARIO 2016.11.26

 

オリーブウッド x セラミック の ミル

オリーブウッド x ガラス     の    ドリッパー

 

僕の日常に欠かせないコーヒー スタッフ

 

 

 

 

 

Oh boy  2016.11.26.

 

コーヒーをめぐる冒険 

 

2012年 監督:ヤン・オーレ・ゲルスター (デビュー作)

 

ジャズ、シガー、コーヒー、ウィスキー、ショートカットの女の子、サングラス、演劇、友、

何をすれば良いのか? 何になりたいのか? 何ものにもなりたくない自分と、見えない未来への焦燥感。

朝、いっぱいのコーヒーが飲めないことから始まったストレンジな1日。   

 ジャームッシュ監督のような映像の切り取り方、ヌーベルバーグな雰囲気。ベルリンを舞台にしたビターで甘酸っぱい物語。

 

 

 


 

 

THE BEST COFFEE IN TOWN  2016.11.17.

 

GOOD PEOPLE , GOOD COFFEE          FUGLEN TOKYO

 

 

 

 

 

FRESCO COFFEE , 代々木ヴィレッジ

 

ここはまた僕にとって特別な場所で、代々木駅のそばにあるけど知らないと全く気付かずに過ごしてしまう場所にある都心のヴィレッジ。その一角にあるTINY COFFEE SHOPがフレスコ コーヒーだ。

僕が一服している間にヨッシーはドリップを淹れ、使用した”今日の豆”を手書きで書いてくれる。そして約3分、豆のレクチャーが始まる。残念ながらレクチャーのほどんどは頭に残っていないが美味しいコーヒーの記憶だけは鮮明に舌に残る。気さくで良いお店だ。  この場所がどうして特別かというとヴィレッジの一番奥にあるミュージック バーがあるが、この建物はワンダーウォールの設計によってできている。CODE KURUKKUの外壁の木、内装の古材、カウンターテーブル、客席テーブル、天井の梁の材料は依頼を受け、僕が担当した。それらの木製品は長い時間かけて打ち合わせ納品させてもらった。

ヴィレッジの内装の壁に使っている縦張りの古材は、実は当初銀座のユニクロにできるアンダーカバーのポップアップショップでジャン プルーベ風に貼るために企画してサンプルを作ったものだった。

諸事情により、そこでは使用しなくなったものをヴィレッジに転用した。当初予定の横張りが縦張りになったわけだけど、それによりアメリカというよりは北欧感が増した。

そんな特別な思い入れがある場所が代々木ヴェレッジ。ここは集う人々も良いけど、そこで働く人たちの気がとても良い。気持ちの良い場所。まさに都心のヴィレッジである。

 

 

 

 


 

 

 

PORTLAND OR.

 

言わずと知れたポートランド(オレゴン州)。コーヒーのヌーヴェルヴァーグ街 COFFEE COUNTYと呼んでも良い程にコーヒー ショップが溢れている。

東京のようなTINY SHOPではなく、どこのお店もそこそこのサイズがあってゆっくりとコーヒーを楽しむことができる。街中ではACE HOTELの一階にあるSTUMP TOWN COFFEEで、街から少し離れればCOAVAあたりで美味しいコーヒーが頂ける。ポートランドの良いところは、TO GOで持ち帰ったコーヒーを片手に町歩きが出来るところがとても良い。ニューヨークなどに比べて1ブロックの距離が短いポートランドでは街角はすぐにやってくる。だからあっちこっちと見て回るには実に都合が良い。朝の早い時間、出勤時、片手にコーヒーというポートランダーの姿は僕の理想の生活スタイルだ。

映画「ユー ガット メイル(1998年)」「ミスター&ミセス スミス(2005年)」では出勤の時に片手にスターバックスコーヒーというシーンが象徴的だった。90年代の後半に各地にオープンしたスターバックは空港でも街中でも安定したコーヒーが手にはいる状況を全米に作った。僕も90年代の後半LAX(ロサンゼルス国際空港)で車をレンタルすると、まずはコーヒーを調達して定宿のトーレンスにあるホテルに向かった。

でもポートランドの場合はそれとは違う。日常的に集う場所があるというのが面白さだ。コーヒーの引力で人が集まりそこにコミュニティーができる。このコミュニティーはいわゆる特別な集いではなく等身大の生活者がコーヒーを触媒にちょっと気持ちの良い時間を過ごしている。僕もコーヒー好きの一人だが、この空間。この空気感にはなんとも言えない喜びがある。

かつて「レッド ダイヤモンド」と呼ばれたコーヒー。確かにその名の通り、赤い実は豊かな文化をコーヒーの香りとともに芳醇させ、一雫のドリップによって特異な都市文化を形成した。

 

コーヒー数寄にとって祝福する街 ポートランド